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動物カフェの全国調査が開始!動物とのふれあいで考えたいこと

動物カフェ調査2026 ニュースコラム
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カワウソやフクロウ、猫や犬など、さまざまな動物とふれあえる「動物カフェ」。

かわいい動物を間近で見たり、普段はなかなかできない体験を楽しんだりできる場所として、多くの人に親しまれています。

そんな動物カフェについて、2026年9月、日本で初めてとなる全国的な実態調査が始まったことが報じられました。

調査を行うのは環境省です。施設の数や飼育されている動物の種類、飼育環境、来店者と動物の接触状況などを調べ、現状や課題を把握することを目的としています。

なぜ今、動物カフェの調査が行われるのでしょうか。

この記事では、調査の内容や背景、これまでの研究で指摘されてきた課題、動物カフェを利用するときに知っておきたいことを紹介します。

動物カフェの全国調査が2026年9月に開始

調査

2026年9月30日、Reutersは、環境省が動物カフェに関する全国調査を開始したと報じました。

環境省は同年8月25日の大臣記者会見でも、動物カフェの実態把握に向けた調査を実施する方針を説明しています。

今回の調査では、動物カフェの現状を把握し、動物の取り扱いや衛生管理などに関する課題を整理することが予定されています。

環境省は何を調べるの?

報道によると、今回の調査では、主に次のような内容を確認する予定です。

  • 国内にどのくらいの動物カフェがあるのか
  • どのような種類の動物が飼育されているのか
  • 動物がどのような環境で飼育されているのか
  • 来店者と動物がどのように接触しているのか

動物カフェといっても、猫や犬とふれあえる施設もあれば、フクロウやカワウソなどの野生動物を扱う施設もあります。

動物の種類によって、必要な飼育環境や適切な接し方は異なります。そのため、施設の数を把握するだけでなく、どのような動物が、どのような環境で展示されているのかを知ることも重要です。

なお、環境省が2026年8月の会見で説明した調査方法は、動物カフェに関する資料や文献などを調べるデスクトップ調査です。すべての施設に立ち入って飼育状況を検査する調査だと確認されているわけではありません。

犬や猫のカフェも調査対象になる?

今回の調査は、珍しい動物を扱うカフェだけを対象にしたものではありません。

Reutersの報道によると、犬や猫などの身近な動物を扱うカフェも調査対象に含まれます。

犬や猫とふれあう施設でも、動物が十分に休める環境になっているか、来店者が適切な方法で接しているかなどは大切なポイントです。

一方、野生動物を扱う施設では、飼育環境や動物の特性に加え、野生個体の保全や感染症などについても考える必要があります。

今回の調査は、動物の種類や施設の運営形態によって異なる課題を整理するための取り組みといえるでしょう。

調査の開始で規制が決まったわけではない

今回のニュースを理解するうえで、注意したい点があります。

それは、全国調査の開始と、新しい規制の決定は別のものだということです。

調査は、動物カフェの実態や課題を把握するために行われるものです。調査が始まったことだけをもって、動物カフェに対する新しい規制が決定したとはいえません。

環境省は、調査結果を踏まえ、中央環境審議会の意見も聞きながら、必要な対応を検討する方針を示しています。

今後、調査結果が公表されれば、動物カフェの運営や動物の取り扱いについて、どのような課題が明らかになるのか注目されます。

なぜ今、動物カフェの調査が行われるの?

猫 みんなでお食事タイム

動物カフェは、動物を身近に感じられる場所です。

普段の生活ではなかなか出会えない動物を観察したり、その特徴を知ったりする機会にもなります。

一方で、動物を人に見せたり、直接ふれあえるようにしたりする場合には、動物の健康や安全、人への影響などについても配慮しなければなりません。

今回の調査の背景には、こうした課題があります。

動物の飼育環境や休息時間への関心

動物は種類によって、必要な運動量や生活環境、休息の取り方が異なります。

たとえば、広い範囲を移動する動物と、木の上などで生活する動物では、適した飼育環境も違います。

また、人に慣れている動物であっても、いつでも人との接触を望んでいるとは限りません。

来店者が多い施設では、動物が人の視線や音、接触などにさらされる時間が長くなることも考えられます。

そのため、動物が人との接触を避けて休める場所を確保することや、動物の状態に合わせてふれあいを制限することが大切です。

動物カフェを考えるときには、来店者が楽しめるかどうかだけでなく、動物がどのように過ごしているかにも目を向ける必要があります。

動物との接触によるけがや感染症のリスク

動物とのふれあいには、けがや感染症などのリスクもあります。

動物の種類や個体の性格によっては、驚いたときにかみついたり、引っかいたりすることがあります。悪意がなくても、動物が身を守ろうとした結果、人がけがをする場合もあります。

また、動物やその周辺環境には、人に感染する病原体が存在することがあります。

こうしたリスクを減らすためには、施設側が適切な衛生管理を行うことに加え、来店者に接触方法を説明したり、必要に応じて手洗いや手指消毒を促したりすることが重要です。

環境省が2026年8月に説明した飼養管理基準の見直しでも、感染症対策を含め、動物との接触方法を事前に伝えることや、接触前後の消毒などが検討事項として挙げられています。

野生動物の展示と保全をめぐる課題

動物カフェでは、猫や犬だけでなく、カワウソやフクロウなどの野生動物も扱われています。

野生動物は、長い時間をかけて自然環境に適応してきた動物です。そのため、家庭で飼育されてきた犬や猫と同じように考えることはできません。

種類によっては、運動するための空間や複雑な環境、特有の食事、専門的な飼育管理が必要になります。

さらに、野生動物をペットや展示用として利用することについては、野生個体の捕獲や取引が保全に及ぼす影響も考える必要があります。

ただし、野生動物を展示しているという理由だけで、すべての施設に同じ問題があると判断することも適切ではありません。

動物の種類や由来、飼育環境、管理方法などを個別に確認することが大切です。

過去の調査から見えてきた動物カフェの課題

猫に囲まれているカフェ

今回の全国調査に先立ち、動物カフェの飼育環境や衛生管理などについては、研究機関や環境保全団体による調査も行われてきました。

その一つが、WWFジャパンと北海道大学大学院獣医学研究院による、野生動物カフェの実態調査です。

WWFジャパンなどが実施した野生動物カフェの調査

WWFジャパンは2025年10月、東京近郊の野生動物カフェ25施設を対象に行った調査の結果を公表しました。

調査では、展示されている動物の種類や数、動物との接触方法、衛生管理、けがや感染症に関するリスクなどが確認されています。

同調査では、調査対象25施設のうち23施設で、接触時に高い危険性があると分類された動物が展示されていました。

また、接触方法と傷害リスクの両方について説明していた施設は12施設だった一方、両方とも説明していなかった施設は11施設でした。

衛生面では、一部の施設から腸管出血性大腸菌やサルモネラ属菌などの病原性細菌が検出されたことも報告されています。

これらの結果から、調査対象となった施設の中には、動物との接触方法や衛生管理について課題が見られる施設があったことが分かります。

ただし、この調査は東京近郊の野生動物カフェ25施設を対象にしたものです。結果を日本全国のすべての動物カフェにそのまま当てはめることはできません。

調査対象や方法を踏まえて結果を理解することが重要です。

参考:WWFジャパン「野生動物カフェの衛生・安全面の実態調査」

動物とのふれあいで考えたい衛生管理

動物とのふれあいを楽しむためには、衛生管理も欠かせません。

動物に触れた手で食べ物を口にしたり、目や口を触ったりすると、病原体が体内に入る可能性があります。

そのため、動物に触れた後は施設の案内に従って手を洗い、必要に応じて手指消毒を行いましょう。

動物のいる場所と飲食する場所がどのように分けられているか、施設内に衛生管理のルールが示されているかなども、利用するときに確認したいポイントです。

また、体調がすぐれないときや、施設から利用を控えるよう案内されたときには、その指示に従うことも大切です。

衛生対策は、来店者だけが気をつければよいものではありません。施設側の適切な管理と、利用者の協力の両方が必要です。

動物が自然な行動をとれる環境とは

動物福祉を考えるときには、食事や水が与えられているか、病気やけがへの対応ができているかだけでなく、その動物らしい行動ができるかという点も重要です。

たとえば、動き回ることが必要な動物であれば、十分に体を動かせる環境が求められます。

隠れる場所を必要とする動物には、人の視線から離れて落ち着ける空間が必要になることもあります。

また、鳥類や哺乳類、爬虫類では、適した温度や湿度、空間の構造などが異なります。

動物が人に触れられることに慣れている場合でも、休息したいときや距離を取りたいときに、その意思に応じた環境が用意されていることが大切です。

動物福祉は、単に動物が生きているかどうかだけではなく、健康や行動、生活環境などを含めて考えるものです。

動物カフェを利用するときに確認したいこと

女性とフクロウ

動物カフェを利用する際には、施設の紹介や料金だけでなく、動物の扱い方や衛生管理にも目を向けてみましょう。

ここでは、来店前や利用中に確認したいポイントを紹介します。

動物が休める場所が確保されているか

動物が人との接触を避けて休める場所があるかどうかは、確認したいポイントの一つです。

動物が常に来店者の目の前にいる施設では、動物が自分の意思で距離を取れるのか、休息できる場所があるのかを確認してみましょう。

休んでいる動物を無理に起こしたり、逃げようとしている動物を追いかけたりすることは避けましょう。

施設のルールに従い、動物の様子に合わせて接することが大切です。

ふれあいのルールや衛生対策が説明されているか

動物との接し方や衛生対策について、分かりやすい説明があるかどうかも確認しましょう。

たとえば、次のような点が挙げられます。

  • 動物に触れる前後の手洗いや消毒について説明がある
  • 抱っこや写真撮影などのルールが明確になっている
  • 動物の種類に応じた接触方法が案内されている
  • スタッフに質問でき、必要なときに対応してもらえる

こうした点は、施設を選ぶ際の参考になります。

ただし、案内が掲示されていることだけで、施設の管理状態をすべて判断できるわけではありません。実際の運営状況も含めて考えることが大切です。

動物の様子に合わせて接し方を変えられるか

動物にも、そのときの体調や気分があります。

人に近づいてくることもあれば、離れた場所で休みたいこともあるでしょう。

動物が嫌がる様子を見せたときには、無理に触ろうとせず、距離を取ることが大切です。

また、動物の種類によっては、頭や顔に触れることが適切でない場合もあります。自分の判断で接するのではなく、スタッフの説明を聞きましょう。

小さな子どもと一緒に利用する場合は、大人が接し方を説明し、動物を追いかけたり、強く抱きしめたりしないよう見守ることも重要です。

動物の様子をよく観察しながら接することは、動物への理解を深める機会にもなります。

動物カフェの今後はどうなる?

女性が疑問を考えている

今回の全国調査によって、動物カフェの実態や課題がどのように整理されるのか、今後の動きが注目されます。

ここでは、環境省が進めている取り組みと、今後確認しておきたい点を整理します。

環境省が検討している飼養管理基準の見直し

環境省は、動物取扱業者が守るべき飼養管理基準について、犬や猫以外の哺乳類に関する基準を具体化するための見直しを進めています。

2026年2月には、関連する省令の改正案について意見募集を実施しました。

環境省が同年8月25日の記者会見で説明した内容には、動物との接触方法を事前に利用者へ伝えることや、接触前後の消毒などを新たな基準に加えることが含まれています。

これらは、動物の健康や休息を守ることに加え、来店者の安全や感染症対策にも関わる内容です。

一方、今回の全国調査は、犬や猫以外の哺乳類だけでなく、鳥類や爬虫類などを扱う施設も含めて実態を把握するためのものです。

調査によって課題を整理し、その結果を踏まえて必要な対応を検討するという流れになります。

なお、2026年10月3日時点で、今回の全国調査の最終結果や、調査結果を受けた新たな規制の決定については、確認できる公表情報が限られています。今後の公式発表を確認する必要があります。

参考:環境省「石原大臣閣議後記者会見録(2026年8月25日)」

全国調査の結果と今後の対応に注目

動物カフェの全国調査は、施設の実態を把握し、動物の取り扱いに関する課題を整理するための取り組みです。

今後、どのような動物がどの程度扱われているのか、飼育環境や来店者との接触にどのような課題があるのかが明らかになれば、動物カフェのあり方を考えるための資料になると考えられます。

調査結果が公表された際には、対象となった施設や調査方法、結果の範囲を確認しながら、内容を理解することが大切です。

また、制度の見直しについても、検討段階の内容と、正式に公布・施行されたルールを区別して確認する必要があります。

動物カフェを運営する側だけでなく、利用する側も動物の生態や適切な接し方について知ることで、人と動物の双方にとってよりよいふれあいの機会につながるでしょう。

まとめ|動物とのふれあいを人にも動物にも心地よい体験に

カフェで飼い主の膝の上に座るジャック・ラッセル・テリア。

2026年9月、日本で初めてとなる動物カフェの全国的な実態調査が始まったことが報じられました。

環境省は、施設の数や飼育されている動物の種類、飼育環境、来店者との接触状況などを調べ、現状や課題を整理する方針です。

これまでの調査では、一部の野生動物カフェで、動物との接触方法や衛生管理などに課題が見られたことも報告されています。ただし、調査対象は限られており、その結果をすべての動物カフェに当てはめることはできません。

動物カフェは、動物を身近に感じ、その特徴を知る機会にもなります。だからこそ、来店者が楽しめることだけでなく、動物が健康に過ごし、安心して休める環境が確保されていることも大切です。

今回の全国調査や制度の見直しがどのように進むのか、今後の公式発表にも注目していきましょう。

動物とのふれあいを楽しむときには、動物の種類や習性を知り、その様子に合わせて接することを心がけたいですね。

動物保護やアニマルウェルフェアの普及を応援するペットメディア「ANIPe」の運営・執筆担当。愛玩動物飼養管理士の資格を活かし、犬・猫の正しい飼育方法、歴史や特徴、健康管理まで、飼い主様が安心して読める実践的な情報を発信しています。愛犬・愛猫とのより良い暮らしをサポートすることがモットー。

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