2026年の夏、日本各地の動物園で、飼育動物の死亡や体調不良が報告されました。
特に注目を集めたのが、東京都の多摩動物公園でライオン3頭が相次いで死亡した事例です。
高知県立のいち動物公園でも、カリフォルニアアシカが熱中症による意識障害を起こし、溺死したと判断されたことが公表されました。
一方、夏に動物が亡くなったからといって、すべてが暑さによるものとは限りません。
井の頭自然文化園ではアムールヤマネコ2頭が死亡しましたが、園は暑熱の影響による可能性は低いと説明しています。
また、仙台市の八木山動物公園では、フンボルトペンギン4羽の死亡原因が鳥マラリアと判断されました。
こうした事例は、動物園における暑さ対策や健康管理の重要性を改めて浮き彫りにしています。
そして、暑さから動物を守るという課題は、動物園だけのものではありません。
家庭で暮らす犬や猫も、室温の上昇や熱中症の危険にさらされています。
この記事では、2026年夏に公表された動物園の死亡・体調不良事例を振り返り、酷暑が動物園に突きつけた課題と、ペットを飼う家庭で実践したい暑さ対策を解説します。
2026年夏に動物園で起きた死亡・体調不良の事例

まずは、2026年夏に報告された主な事例を整理します。
| 動物園 | 動物・個体数 | 発生時期 | 公表された原因・状況 |
|---|---|---|---|
| 多摩動物公園(東京都) | ライオン3頭 | 7月下旬〜8月上旬 | 全身の脱水や多臓器不全が確認され、熱中症による循環不全が疑われた |
| のいち動物公園(高知県) | カリフォルニアアシカ1頭 | 7月6日 | 熱中症による意識障害が起きたと判断され、直接の死因は溺死 |
| 井の頭自然文化園(東京都) | アムールヤマネコ2頭 | 8月17〜18日 | 死因は調査中。園は暑熱の影響による可能性は低いと説明 |
| 八木山動物公園(宮城県) | フンボルトペンギン4羽 | 7月 | 鳥マラリアによる死亡と判断 |
| よこはま動物園ズーラシア(神奈川県) | レッサーパンダ1頭 | 8月22日 | 腫瘍の疑いが確認され、病理検査による原因究明を実施 |
※各園の公表情報に基づく主な事例です。全国の死亡事例を網羅した一覧ではありません。また、死亡時期が夏であることと、暑さが直接の原因であることは区別する必要があります。
多摩動物公園でライオン3頭が相次いで死亡
2026年夏の動物園をめぐるニュースの中でも、大きな注目を集めたのが多摩動物公園のライオンの事例です。
東京都の発表によると、7月中旬以降、飼育していたライオンに食欲不振や倦怠感、活動性の低下などの症状が相次いで見られました。
16頭中10頭に体調不良が発生
7月18日時点で16頭が飼育されていたライオン園では、7月22日までに10頭が治療を必要とする状態になりました。
初期の治療で回復した個体がいた一方、症状が重くなり、立ち上がれなくなったり、意識を失ったりする個体も確認されました。
園では7月23日からライオンの展示を中止。送風や散水による冷却、点滴による水分補給、薬剤の投与などを行い、治療と経過観察を続けました。
しかし、7月28日に3歳の「ムギ」、7月31日に11歳の「イチゴ」、8月2日に15歳の「ルエナ」が死亡しました。
東京都の発表では、3頭とも病理解剖で全身の脱水や多臓器不全が確認されています。その後の公表では、病理組織検査などから感染症の可能性は低いとされ、発生時の状況や症状の経過を踏まえ、熱中症による循環不全が疑われています。原因究明と再発防止策については、検査結果を総合して検討するとしています。
出典:東京都「多摩動物公園 ライオンの状況について」、多摩動物公園「ライオンの状況について」
従来の暑さ対策だけでは不十分だったのか
多摩動物公園では、これまでも放飼場の日陰の確保や、ライオン舎内の送風、夜間の換気などの暑さ対策を実施していました。
それでも、梅雨明け後の急激な気温上昇を背景に、多数の個体が同時に体調を崩す事態となりました。
その後、園はライオン舎内へのスポットクーラーや送風機の増設など、暑さ対策の強化を進めています。
この事例が示しているのは、従来の対策を継続するだけでは対応しきれない暑さが生じる可能性です。気温が急激に上がる場合や、高温が長く続く場合も想定し、飼育施設や管理方法を見直す必要性が浮かび上がりました。
のいち動物公園ではアシカが熱中症による意識障害で溺死
高知県立のいち動物公園では、2026年7月6日、カリフォルニアアシカのメス「ミコ」が死亡しました。
ミコは同年4月に鹿児島市の平川動物公園から来園し、飼育環境に慣れた後、ほかのアシカとの同居練習を進めていました。
直接の死因は溺死、背景には熱中症
園が公表した調査結果によると、ミコは同居練習を行っていたプールで、水底に沈んでいる状態で発見されました。
剖検では、気管や気管支に水や泡状の液体がたまり、肺水腫も認められたことから、直接の死因は溺死と判断されました。
さらに、検査結果や当時の状況などを踏まえ、溺死に至る前に意識障害を起こしていた可能性が高く、その原因は熱中症と判断されました。
出典:高知県立のいち動物公園「続・カリフォルニアアシカ『ミコ』の死亡について」
この事例では、外気温だけでなく、動物の行動や活動中の体温上昇、急変した際の状況なども考慮する必要があります。
今後は施設改修や監視体制の強化へ
のいち動物公園は、熱中症対策として施設改修や飼育管理の見直しを進める方針を示しました。
展示時間の変更や、日中に獣舎を利用できるようにすることなど、高温環境にさらされる時間を短縮する取り組みも検討されています。
また、緊急時に動物の状態を把握しやすくするため、監視カメラなどによる観察体制の強化も重要な課題となっています。
この事例からは、暑さ対策を考える際、施設の温度管理だけでなく、活動中の体温上昇や体調の急変にも目を向ける必要があることがわかります。
夏に死亡した動物すべてが暑さの影響を受けたわけではない
2026年夏には、ほかにも動物の死亡が公表されました。ただし、原因が暑さとは異なるケースもあり、正確に区別して理解する必要があります。
井の頭自然文化園ではアムールヤマネコ2頭が死亡
井の頭自然文化園では、8月16日以降、飼育していたアムールヤマネコ9頭のうち6頭に体調不良が見られました。
治療と原因究明が続けられましたが、8月17日に12歳の「ユズキ」、18日に3歳の「ワタル」が死亡しました。
園の発表では、死亡した2頭に脱水症状が見られなかったことから、暑熱の影響による可能性は低いと説明されています。死因については、血液検査や病理検査などを通じて究明が進められました。
9月の更新では、死亡を免れた4頭について、採食や行動の状態が改善し、回復が進んでいることが報告されています。
出典:東京都「アムールヤマネコの状況について」、井の頭自然文化園「アムールヤマネコの状況について」
同じ時期に複数の動物が体調を崩したとしても、原因が共通しているとは限りません。暑さとの関連を推測だけで決めつけず、検査結果や園の説明を確認することが重要です。
八木山動物公園ではフンボルトペンギン4羽が鳥マラリアで死亡
仙台市の八木山動物公園フジサキの杜では、7月9日に「あらまさ」、10日に「ひめ」、18日に「いずみ」、19日に「かすみ」の計4羽のフンボルトペンギンが死亡しました。
園の調査では、研究機関による血液や臓器の検査で、複数羽から鳥マラリア原虫の遺伝子が確認されました。死亡までの経過なども踏まえ、4羽の死因は鳥マラリアによるものと判断されています。
出典:仙台市「死亡したフンボルトペンギンの調査結果について」
鳥マラリアは、蚊が媒介する原虫によって起こる鳥類の感染症です。ペンギンでは、明らかな異常が見られないまま急変する場合もあります。
園は再発防止に向けて、蚊が発生しにくい環境づくりや健康管理を進めるとともに、暑熱による体力低下を防ぐための送風機の設置なども計画しています。
この事例は、夏の飼育管理では高温への対策だけでなく、感染症を媒介する生物への対策も重要であることを示しています。
ズーラシアではレッサーパンダの子どもが死亡
よこはま動物園ズーラシアでは、2025年6月生まれのオスのレッサーパンダ「ミナト」が、2026年8月22日に死亡しました。
園の発表によると、8月上旬から食欲不振などの症状が見られ、展示を控えて経過観察を続けていました。病理解剖では腫瘍の疑いが確認され、脱水症状などが見られなかったことから、園は暑熱の影響はないと考えています。詳しい死因については、病理検査による究明が進められています。
出典:よこはま動物園ズーラシア「レッサーパンダのミナトの死亡について」
このように、夏に体調を崩した動物の中には、腫瘍など別の健康上の問題が関係している可能性もあります。死亡時期だけで原因を判断しないことが大切です。
酷暑が動物園に突きつけた3つの課題

ここまで紹介した事例からは、動物園が取り組むべき課題が見えてきます。
1. 日陰や送風だけでなく、施設そのものの見直しが必要
日陰の確保、散水、送風などは、動物の暑さ対策として重要です。
しかし、外気温が極端に高くなると、日陰を作るだけでは十分に温度を下げられない場合があります。屋内の温度が上がり続ければ、動物が避難できる場所としての役割も弱まります。
今後は、動物の種類や生態に応じて、冷房設備や冷却設備、断熱、換気、日陰の配置などを組み合わせた対策が求められます。
すべての動物に同じ設備を導入すればよいわけではありません。湿度や風、温度変化への適応など、動物ごとの特徴を踏まえた設計が必要です。
2. 動物が自分で快適な場所を選べる環境づくり
名古屋市の東山動植物園は、2026年8月の公式ブログで、暑さ対策とアニマルウェルフェア(動物福祉)について説明しています。
冷房のある部屋を持つ動物については、危険な暑さの日に屋内外を自由に行き来できるようにしています。冷房設備のない施設でも、扇風機や広い日陰、水浴び場などを用意し、動物が選べる場所を増やす取り組みを紹介しました。
これは、単に動物を冷やすだけではなく、動物自身が行動を選択できる環境を整える考え方です。
ただし、自由に移動できる構造がすべての飼育施設で実現できるとは限りません。安全性や動物同士の関係、施設の構造などを考慮しながら、可能な範囲で選択肢を増やす工夫が必要です。
アニマルウェルフェアについては以下の記事でもご紹介しています。
気になる方はご覧ください。
3. 体調の変化を早く察知できる観察・管理体制
食欲不振や活動性の低下などは、体調不良を示すサインになることがあります。
しかし、症状が明確になってから対応するだけでは、急激に状態が悪化するケースに十分対応できない可能性があります。
日々の採食量や行動、体温、呼吸などの変化を継続して記録し、異常を早期に把握できる仕組みが重要です。
監視カメラや温度センサーなども、動物の状態を確認するための補助として活用できます。ただし、設備を導入するだけで安全が確保されるわけではありません。映像や記録を確認する人員、異常を認めたときの対応手順、獣医師との連携が欠かせません。
ペットを守るために飼い主ができる暑さ対策

動物飼育のプロが働いている動物園でさえ、近年の日本の酷暑に苦労しています。
私たちと一緒に暮らす動物ペットにもしっかりとした対策が必要になります。
種類は違えど暑さによる健康被害を防ぐために、環境を整え、体調の変化を早く察知することは共通しています。
犬や猫も、暑さが厳しい環境では熱中症になる可能性があります。特に留守番中は、ペット自身でエアコンを操作したり、飼い主に体調不良を伝えたりできません。
ここからは、家庭で実践したい暑さ対策を紹介します。
犬や猫は暑さへの対応方法が人間と異なる
犬は主にパンティングと呼ばれる、口を開けて浅く速く呼吸する方法によって体の熱を逃がします。人間のように全身から大量の汗をかいて体温を下げることは得意ではありません。
猫も肉球などに汗腺がありますが、汗による体温調節には限界があります。暑いときには涼しい場所を探したり、体を伸ばして熱を逃がそうとしたりします。
ただし、室温が高すぎたり、涼しい場所へ移動できなかったりすると、こうした行動だけでは体温を十分に下げられないことがあります。
特に注意したいのは、次のようなペットです。
- 短頭種の犬や猫: 鼻が短い犬種などは、呼吸による熱の放散が難しい場合があります。
- 子犬・子猫や高齢のペット: 体温調節や環境への適応が十分でない、あるいは衰えている可能性があります。
- 肥満のペット: 暑さによる身体への負担が大きくなることがあります。
- 持病のあるペット: 心臓や呼吸器などの病気がある場合、暑さによる負担が増す可能性があります。
これらに当てはまらないペットでも、熱中症になる可能性はあります。「元気そうだから大丈夫」と決めつけず、気温や湿度、ペットの様子を確認することが大切です。
熱中症のサインを見逃さない
犬では、激しいパンティング、よだれの増加、落ち着きのなさ、運動を嫌がるといった変化が見られることがあります。症状が進むと、嘔吐、ふらつき、意識の低下などが起こる場合もあります。
猫は犬ほど明確に暑さへの反応を示さないこともあり、元気がない、食欲が落ちる、呼吸が速い、隠れて動かなくなるなどの変化に注意が必要です。口を開けて呼吸している場合は、暑さだけでなく、ほかの病気が関係している可能性もあります。
次のような症状がある場合は、緊急性が高いと考えてください。
- 呼吸が非常に速い、または苦しそうにしている
- ふらつく、立ち上がれない
- 嘔吐や下痢を繰り返す
- 意識がもうろうとしている、反応が鈍い
- けいれんを起こしている
熱中症が疑われる場合は、すぐに涼しい場所へ移し、動物病院に連絡してください。受診までの間は、獣医師の指示に従いながら体を冷やすなどの応急対応を行います。意識がないペットに無理に水を飲ませるのは避けましょう。
症状が落ち着いたように見えても、体内で深刻な影響が生じている可能性があります。自己判断で様子を見続けず、速やかに獣医師へ相談することが大切です。
留守番中はエアコンで室温を管理する
夏のペットの飼育環境で、特に注意したいのが留守番中の室温管理です。
外出時に窓を少し開けておいたり、扇風機を回したりするだけでは、室温の上昇を防げない場合があります。扇風機は空気を循環させるのに役立ちますが、それだけで室温そのものを十分に下げられるわけではありません。
暑い日はエアコンを活用し、室温と湿度を適切に管理しましょう。適切な温度は、犬種や猫種、年齢、健康状態、被毛の長さなどによっても異なるため、一律の数値だけで判断しないことが重要です。
また、エアコンを設定していても、日差しの強い窓際や風が届きにくい場所では、ペットが過ごす位置の温度が高くなることがあります。温湿度計をペットの生活空間に置き、実際の環境を確認するとよいでしょう。
留守番中は、次の点も確認しておきたいところです。
- エアコンが適切に稼働しているか
- 日差しが直接差し込まないよう、カーテンなどで調整できているか
- 新鮮な水をいつでも飲めるか
- ペットが涼しい場所へ移動できるか
- 停電やエアコンの故障が起きた場合の対応を考えているか
長時間家を空ける場合は、家族や信頼できる人に様子を見てもらう方法もあります。暑い時期には、外出前だけでなく帰宅後も、ペットの呼吸や行動に異常がないか観察しましょう。
夏の散歩は時間帯と地面の温度に注意する
また、犬の散歩は、気温だけでなく地面の温度にも注意が必要です。
日差しを受けたアスファルトは高温になり、犬の肉球にやけどを負わせるおそれがあります。また、地面に近い位置を歩く犬は、照り返しの影響も受けやすくなります。
夏場は、早朝や日が落ちた後など、比較的涼しい時間帯を選びましょう。ただし、日没後も地面に熱が残っている場合があるため、時間帯だけで安全だと判断しないことが大切です。
散歩に出る前に、手の甲を地面に当てて熱さを確認する方法もあります。熱くて触れ続けるのが難しい場合は、犬にとっても危険な温度になっている可能性があります。
散歩中は、次のポイントを意識してください。
- 気温や暑さ指数などを確認し、暑さが厳しい日は散歩を短くする
- こまめに休憩し、必要に応じて水分補給を行う
- 強いパンティングや歩きたがらない様子があれば、無理に歩かせない
- 車内にペットを残さない
- 暑い日の激しい運動は避ける
いつもと同じ距離や時間にこだわる必要はありません。暑さが厳しい日は、室内で遊ぶなど、状況に応じて過ごし方を変えましょう。
猫の室内飼育では涼しい場所と水を確保する
猫は比較的涼しい場所を見つけるのが得意ですが、それだけで夏を安全に過ごせるとは限りません。
締め切った部屋や日当たりの強い部屋には熱がこもることがあります。
猫が普段よく過ごす場所だけでなく、寝床や隠れ場所の温度も確認しましょう。
暑い時期には、猫が自分で場所を選べるように、複数の休憩場所を用意しておくことが役立ちます。エアコンの効いた部屋に加え、直射日光を避けられる場所などを確保し、快適に過ごせる選択肢を増やしましょう。
水分補給にも注意が必要です。水飲み場を複数設け、清潔な水をいつでも飲めるようにします。水を飲む量が普段より明らかに減っている場合や、尿の量・回数に変化がある場合は、暑さだけでなく健康上の問題が隠れている可能性もあるため、動物病院に相談してください。
暑さ対策グッズだけに頼らず、日々の観察を続ける
ペットの暑さ対策というと、冷却マットやクールウェアなどのグッズを思い浮かべる人もいるでしょう。こうした製品が役立つ場合はありますが、グッズを用意するだけで熱中症を防げるわけではありません。
まず優先したいのは、室温・湿度の管理、水の確保、無理のない運動、そして体調の変化に気づくことです。冷却グッズを使用する場合も、ペットが嫌がらずに使えるか、誤ってかじったり飲み込んだりする危険がないかを確認しましょう。
また、暑さへの強さには個体差があります。
以前の夏を問題なく過ごせたペットでも、年齢や健康状態、気象条件が変われば、同じように過ごせるとは限りません。
日頃から食欲や飲水量、排せつ、呼吸、活動量などを観察し、普段の状態を把握しておくことも大切です。異変があったときに「いつもと何が違うのか」を判断しやすくなります。
このように、熱中症対策の基本は「適切な室温・湿度管理」と「日頃の観察」です。その上で、ペットの性格や生活スタイルに合った便利グッズを「補助」として上手に取り入れてあげるのが効果的です。
「基本の管理はできているけれど、お留守番中やお散歩時にもう一つ安心をプラスしたい」という方は、ぜひ一度チェックしてみてください。
安全面に配慮した室内用冷感マットから、お散歩中の照り返しを防ぐ便利アイテムまで、おすすめの暑さ対策グッズを以下の記事で詳しくご紹介しています。
まとめ|酷暑から動物を守るために飼育環境を見直そう
2026年夏には、多摩動物公園のライオン3頭や、のいち動物公園のカリフォルニアアシカ「ミコ」など、暑さの影響が関係したと考えられる死亡事例が公表されました。
一方、アムールヤマネコやフンボルトペンギンなど、暑さ以外の原因が疑われたり、感染症が死因と判断されたりした事例もあります。夏に起きた死亡をすべて酷暑と結び付けるのではなく、個々の原因を確認することが重要です。
これらの出来事を通じて、動物園には、日陰や送風などの従来の対策に加え、施設設備の見直し、動物が快適な場所を選べる環境づくり、体調変化を早期に察知する管理体制の強化が求められています。
そして、家庭で暮らす犬や猫にとっても、暑さ対策は欠かせません。室温や湿度を適切に管理し、いつでも水を飲めるようにするとともに、散歩の時間や運動量を調整するなど、日常の小さな工夫がペットの健康を守ることにつながります。
大切なのは、動物が暑さに耐えることを前提にするのではなく、それぞれの生態や体調に応じて、安全に過ごせる環境を整えることです。
気候が変化するなかで、動物園の飼育環境も、家庭でのペットの飼育環境も、状況に応じて見直していく必要があります。動物たちの命と健康を守るために、私たちにできる対策を改めて考えてみましょう。





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