「愛犬がインターホンに反応して吠える」
「散歩中に他の犬を見ると吠えてしまう」
「留守番中の吠え声が気になる」
など、犬の吠えに悩んでいませんか?
犬が吠えることには、警戒や恐怖、興奮、要求、不安など、さまざまな理由があります。
そのため、吠えたことだけを叱ってやめさせようとするのではなく、「なぜ吠えているのか」を考えて原因に合わせて対応することが大切です。
この記事では、犬が吠える主な理由から、原因別の対処法、よくあるシーンでの対応、しつけをするときの注意点まで紹介します。
犬が吠えるのはなぜ?まずは原因を確認しよう

犬にとって「吠える」という行動には意味があります。
飼い主に何かを伝えようとしている場合もあれば、怖いものから身を守ろうとしている場合もあります。
代表的な原因として、次のようなものが考えられます。
警戒や恐怖から吠える
見知らぬ人や動物、聞き慣れない音などに反応して吠えることがあります。
玄関チャイムや外から聞こえる物音、窓の外を通る人などに向かって吠える場合は、警戒心が関係しているかもしれません。
また、犬が怖いと感じている対象に近づいたときに吠えることもあります。
この場合は、単純に「吠えないようにする」だけではなく、犬が怖いと感じる刺激との距離や環境を調整することが重要です。
要求や注目を集めるために吠える
「遊んでほしい」「ご飯がほしい」「散歩に行きたい」など、何かを要求して吠える犬もいます。
吠えた直後に飼い主が遊んだり、ご飯を与えたりすると、犬が「吠えると願いがかなう」と学習してしまうことがあります。
要求による吠えが疑われる場合は、吠えている最中ではなく、落ち着いているときに要求へ応じることを意識しましょう。
興奮して吠える
遊んでいるときや散歩中、飼い主が帰宅したときなど、興奮が高まることで吠える場合があります。
「嬉しいから吠えている」こともあれば、他の犬を見て興奮しているケースもあります。
この場合は、吠え始めてから対応するだけではなく、興奮が高くなりすぎる前に距離を取ったり、落ち着く行動へ切り替えたりすることがポイントです。
不安やストレスが関係している
環境の変化や長時間の留守番などによって、不安やストレスを感じて吠えることもあります。
特に飼い主が外出するときや留守番中に吠える場合は、分離に関連した不安が関係している可能性もあります。
ただし、留守番中の吠えだけで分離不安と判断できるわけではありません。
生活環境や吠えるタイミングなどを確認しながら、原因を考える必要があります。
退屈や運動不足が関係している
十分に体を動かしたり、頭を使ったりする機会が少ないと、退屈やエネルギーの発散不足から問題行動が見られることがあります。
もちろん、吠えの原因がすべて運動不足とは限りません。
しかし、散歩や遊びの時間、生活環境を見直すことは、愛犬の生活を整えるうえでも大切です。
愛犬がなぜ吠えているのか見分けるポイント

吠えを減らしたいときは、まず「いつ」「どこで」「何に対して」吠えているのかを観察してみましょう。
例えば、以下のような点でを見てみましょう。
- インターホンが鳴ったときだけ
- 窓の外に人が通ったとき
- 他の犬を見たとき
- 飼い主が外出するとき
- 食事の準備を始めたとき
- 遊びが盛り上がったとき
さらに、吠えたあとに何が起こっているのかも確認してみましょう。
「吠えたら飼い主が近づいてきた」
「吠えたらご飯が出てきた」
など、吠えたことで何らかの結果が起きている場合、その経験が行動に影響している可能性があります。
まずは数日間、愛犬が吠えた状況を簡単にメモしてみるのもおすすめです。
犬の無駄吠えを減らす基本的なしつけ方法
犬の吠えを減らすためには、ただ叱るのではなく、吠えなくてもよい状況を作り、落ち着いた行動を教えていくことが大切です。
静かにしているときを褒める
吠えていない状態を当たり前だと思ってしまいがちですが、実は「静かにしている」という行動を褒めることも重要です。
例えば、インターホンの音がしても吠えずにいられたときや、他の犬を見ても落ち着いていられたときに、声をかけたりご褒美を与えたりします。
「吠えないと良いことが起こる」という経験を積み重ねていきましょう。
「おすわり」など別の行動へ切り替える
吠えそうな場面で「おすわり」や飼い主を見る行動など、別の行動へ切り替えられるように練習する方法もあります。
ただし、いきなり強い刺激の中で練習するのではなく、まずは静かな場所で練習します。
できるようになったら、少しずつ刺激のある環境でも練習していきましょう。
「静かに」などの合図を教える
「静かに」などの合図を使う方法もあります。
ただし、犬が激しく吠えている最中に何度も「静かに」と繰り返すだけでは、うまく伝わらないことがあります。
まずは犬が落ち着いている状態で合図と行動を結びつける練習をし、少しずつ実際の吠えにつながる状況へ応用していきましょう。
吠える原因となる刺激を調整する
外を通る人に吠えるのであればカーテンを閉める、玄関の音に反応するのであれば犬が落ち着いて過ごせる場所を作るなど、環境を調整することも有効です。
「しつけだけで何とかする」のではなく、そもそも吠えにくい環境を作るという考え方も大切です。
散歩や遊びの時間を見直す
毎日の散歩や遊びは、体を動かすだけでなく、犬にとってさまざまな刺激を経験する時間でもあります。
愛犬の年齢や体力などに合わせて、適度に運動や遊びを取り入れましょう。
ただし、運動量を増やせば必ず吠えがなくなるわけではありません。
吠えの原因が恐怖や不安などの場合は、原因に合わせた対応も必要です。
シーン別|犬が吠えるときの対処法

ここからは、家庭でよく見られる「吠えやすい場面」ごとに対策を紹介します。
インターホンが鳴ると吠える
インターホンの音を聞くと、玄関に人が来ることを予測して吠える犬は少なくありません。
この場合は、インターホンが鳴ってから犬を叱るより、吠えにくい状況で練習することを考えてみましょう。
例えば、インターホンの音を小さく聞かせ、落ち着いていられたら褒めるという練習から始めます。
吠えなければ、褒めておやつを与えるといった。トレーニングをしていきましょう。
また、実際の来客時には、犬を玄関から離れた場所で待たせるなど、環境を調整する方法もあります。
窓の外に人や動物が通ると吠える
窓の外を人や犬が通るたびに吠える場合、外の動きが犬にとって刺激になっている可能性があります。
まずはカーテンや目隠しなどを利用し、外の刺激を減らしてみましょう。
そのうえで、外に人がいても落ち着いていられたときに褒めるなど、少しずつ練習します。
「吠えてから止める」だけでなく、吠えにくい環境を先に作ることもポイントです。
散歩中に他の犬へ吠える
散歩中に他の犬へ吠える場合、単純に「犬が嫌い」とは限りません。
怖がっている、興奮している、距離が近すぎるなど、さまざまな理由が考えられます。
まずは相手の犬との距離を取り、愛犬が落ち着いていられる距離を確保しましょう。
吠えてから無理に近づけるのではなく、吠える前に方向を変える、距離を取るなどの対応も考えられます。
飼い主が外出すると吠える
飼い主が外出するときに吠える場合は、不安や興奮などが関係している可能性があります。
外出や帰宅を毎回大きなイベントにしないことや、愛犬が落ち着いて過ごせる環境を整えることなどが考えられます。
ただし、留守番中に長時間吠え続ける、物を壊す、排泄の変化など、強いストレスを示す行動がある場合は、自己流で対応を続けるのではなく専門家への相談も検討しましょう。
ご飯の準備をすると吠える
食事の準備を始めると吠える場合は、期待や要求が関係していることがあります。
吠えている最中に食事を出すのではなく、落ち着いた状態で食事を与えることを意識しましょう。
ただし、長時間我慢させるような方法ではなく、愛犬の生活リズムや食事時間にも配慮することが大切です。
遊んでいるときに吠える
遊びが盛り上がって興奮すると、吠える犬もいます。
興奮が高くなりすぎたら一度遊びを中断し、落ち着く時間を作る方法があります。
「吠えたら怒る」だけではなく、落ち着いたら再び遊べるというルールを作ることも考えてみましょう。
犬の無駄吠え対策でやってはいけないこと

吠えを減らしたいあまり、飼い主が焦ってしまうこともあります。
しかし、対応を間違えると犬の不安や興奮を強めてしまう可能性があります。
大声で怒鳴る
犬が吠えると、飼い主もつい大きな声で「やめなさい!」と叱ってしまうことがあります。
しかし、犬によっては飼い主が大声を出したことで、さらに興奮してしまうことがあります。
吠えを止めたいときほど、飼い主自身が落ち着いて対応することを意識しましょう。
すべての吠えを無視する
「吠えたら無視すればいい」と考えてしまうのも注意が必要です。
要求による吠えと、恐怖や不安による吠えでは、原因が異なります。
特に恐怖を感じている犬に対して、原因を放置したまま無視を続けるだけでは適切な対応にならない場合があります。
まずは何が原因で吠えているのかを確認しましょう。
吠える対象に無理やり慣らす
「慣れれば吠えなくなる」と考えて、犬が怖がっている対象へ無理に近づけるのも避けたい方法です。
犬が強い恐怖や興奮を示している場合は、まず距離を取って落ち着ける環境を作ることを考えましょう。
必要に応じて、専門家に相談しながら段階的に練習する方法もあります。
短期間で結果を求める
犬のしつけは、一度練習しただけですぐに変わるとは限りません。
犬の年齢や性格、これまでの経験、吠える原因などによっても変化のスピードは異なります。
昨日までできなかったことが、今日は少しできるようになる。
そうした小さな変化を積み重ねることが大切です。
しつけをするときに大切なポイント

家族で対応を統一する
家族によって対応が違うと、犬が混乱することがあります。
例えば、
「お父さんは吠えたら無視する」
「お母さんは吠えたらおやつをあげる」
といった状態では、犬にとってルールがわかりにくくなります。
家族で「吠えたときはどうするか」「落ち着いたらどう褒めるか」を決めておきましょう。
愛犬ができるレベルから始める
いきなり難しい環境で練習するのではなく、愛犬が落ち着いていられる状態から始めましょう。
例えば、他の犬を見ると吠える場合、最初から近距離ですれ違う練習をする必要はありません。
遠くにいる犬を見ても落ち着いていられるところから始めるなど、愛犬が成功しやすい条件を作ることが大切です。
「吠えないこと」だけを褒めない
吠えなかったときだけではなく、
- 飼い主を見る
- おすわりする
- 落ち着いて待つ
- 刺激から離れる
など、望ましい行動ができたときにも褒めてあげましょう。
「吠えるな」と伝えるだけではなく、吠えそうなときに何をすればいいのかを教えることがポイントです。
こんな場合は専門家への相談も検討しよう
犬の吠えは、家庭での環境調整やトレーニングによって改善できるケースもあります。
一方で、飼い主だけで対応することが難しいケースもあります。
例えば、以下のようなケースなどがあります。
- 急に吠えるようになった
- 以前と比べて吠え方が明らかに変わった
- 強い恐怖やパニックのような反応を示す
- 吠えるだけでなく攻撃的な行動が見られる
- 留守番中に長時間吠え続ける
- 生活に大きな支障が出ている
- 何をしても改善が見られない
特に、急に行動が変化した場合は、しつけだけが原因とは限りません。
痛みや体調の変化などが行動に影響している可能性もあるため、気になる場合は動物病院へ相談することを検討しましょう。
しつけについては、必要に応じてドッグトレーナーなどの専門家に相談する方法もあります。
まとめ:犬の無駄吠えは「なぜ吠えるのか」を考えることから
犬の吠えを減らしたいとき、最初に考えたいのは「どうすれば黙らせられるか」ではありません。
「なぜ、このタイミングで吠えているのか?」
を観察することです。
警戒しているのか、怖がっているのか、要求しているのか、興奮しているのか。
原因が違えば、適した対応も変わります。
まずは愛犬が吠えるタイミングを観察し、吠えにくい環境を作りながら、落ち着いた行動を褒める練習を始めてみましょう。
すぐに結果が出なくても焦らず、愛犬ができる範囲から少しずつ取り組むことが大切です。
「吠えない犬にする」ことだけを目標にするのではなく、愛犬が安心して過ごせる環境を作りながら、飼い主と愛犬の双方が暮らしやすい状態を目指していきましょう。



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