あなたは『コカインシャーク』をご存知でしょうか?
2024.7.23に学術誌「Science of The Total Environment」の論文で発表されました。
この研究では、2021年9月〜2023年8月にかけて、ブラジルのリオネジャネイロにあるレクレイオ・ドス・パンディランテス沖合で13匹のサメ(ブラジルヒラガシラ)を解剖した結果判明しました。
13匹の全てのサメから、筋肉・肝臓からコカイン成分が検出されました。
違法薬物に限らず、薬品の流出は生態系にとって大きな問題になっています。
ブラジル以外にも、ロンドンなどの大都市近郊やフロリダ沖でもコカインをはじめとする違法薬物の痕跡が検出されています。
コカインやコカイン成分ががサメにどのような影響を与えるか分かってはいません。
しかし、ムール貝やゼブラフィッシュと呼ばれる魚など一部の魚類ではコカインによる被害(筋肉の晴れ、ホルモンの乱れ、ストレス値の上昇など)が判明しているため、サメにも悪影響があると考えられています。
今回検出されたサメは絶滅危惧種(VU)に指定されているため、今後どういった問題が起こるのか懸念されています。
今回検出された成分はコカインの代謝物質(一回人間に吸収され排泄されたもの)意外にもコカインそのものが大量に検出されたことに学者たちは驚いており、ブラジルの川沿いに秘密のコカイン製造場があるのではないか?と考えられています。
解決策として、排水を処理して水中に化学物質が放出しないようにすることは可能ですが、途方も無い費用がかかるため、水質汚染を解決するのは難しいと言われています。
サメからコカインが検出されたことで、
「この新たな環境問題に対処するため、強固な法的枠組みと積極的な対策が急務であることを浮き彫りにしている」
と論文には書かれています。
今回はここまで!
この論文以外にもうなぎがコカイン中毒になっている可能性もあると発表されていたり、2024年8月にはサメが機械を誤食し体内からレアメタルが発見されるという事例も発表されています。
こうした海洋汚染は世界的に動植物の絶滅の原因になると懸念されています。
個人で何かできることがないか考えてみてください。
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