絶滅の危機に瀕しているコガシラネズミイルカの記事でエコツーリズムという言葉が出てきました。
エコツーリズムについてあなたはご存知でしょうか?
さまざまな団体があり、団体によって定義は違いますが、今世界的に目標としているSDGsにも関係する内容だったりするのでこれを機会に知っておいてみてはいかがでしょうか?
エコツーリズムの定義や意味は?
エコツーリズムは、『自然環境や文化遺産を保護しながら、それらを楽しむことを目的とした持続可能な観光の形態』のことで、一種の観光方法のことを指しているのが一般的です。
団体によってさまざまといいましたが、
環境省では、
『自然環境や歴史文化を対象とし、それらを体験し、学ぶとともに、対象となる地域の自然環境や歴史文化の保全に責任を持つ観光のありかた』
としていたり、
日本エコツーリズム協会では以下の3点が定義として書かれています。
- 自然・歴史・文化など地域固有の資源を生かした観光を成立させること。
- 観光によってそれらの資源が損なわれることがないよう、適切な管理に基づく保護・保全をはかること。
- 地域資源の健全な存続による地域経済への波及効果が実現することをねらいとする、資源の保護+観光業の成立+地域振興の融合をめざす観光の考え方である。それにより、旅行者に魅力的な地域資源とのふれあいの機会が永続的に提供され、地域の暮らしが安定し、資源が守られていくことを目的とする。
正直こんなこと言われてもどゆこと?と思いません?
次は具体的なエコツーリズムの事例をご紹介しますね。
エコツーリズムの具体例
- アマゾンの熱帯雨林ツアー
アマゾン川流域を探索するツアーでは、地元のガイドが森林の生態系や野生動物について説明し、観光客は自然の美しさを楽しみながら、森林の保護の重要性を学びます。 - ガラパゴス諸島ツアー
ガラパゴス諸島では、厳しい規制のもとでエコツーリズムが行われています。
観光客は、世界的に珍しい動植物を間近で見ることができますが、その活動が環境に悪影響を与えないように管理されています。 - マサイマラ国立保護区(ケニア)
ケニアのサファリツアーでは、マサイ族の文化を尊重しながら、アフリカの野生動物を観察できます。
これにより、地域住民に雇用機会を提供し、保護区の維持に役立てられています。
この他にも日本では、『トトロの森とクロスケの家ガイドツアー』や西表島のカヤック体験などが行われています。
エコツーリズムを行う理由
エコツーリズムを行うメリットは何のでしょうか?
以下のような点が挙げられます。
- 環境保護:
- 観光を通じて環境保護活動に資金が提供されることにより、自然保護区や野生動物保護活動の維持が可能になります。
- 文化保護:
- 地域の伝統文化や遺産を尊重し、それらを観光資源として活用することで、文化の保護と継承が促進されます。
- 地域経済の活性化:
- 持続可能な形での観光収益が地域に還元されるため、地元住民の生活水準向上に寄与します。
- 教育効果:
- 観光客が自然や文化について学ぶことで、環境保護や文化保存の重要性についての意識が高まり、その後の行動に影響を与えることが期待されます。
こうした活動のおかげで、不特定多数の人たちに環境の保護活動の大切さを訴えることができます。
ただ、このエコツーリズムメリットだけではありません。
次はエコツーリズムを行うことで生じるデメリットや問題点をご紹介しますね。
エコツーリズムの問題点やデメリット
- 管理の難しさ
- 観光客が増えすぎると、環境に負荷がかかる可能性があり、適切な管理が必要です。
また、感染症などの危険性もあります。
- 観光客が増えすぎると、環境に負荷がかかる可能性があり、適切な管理が必要です。
- 地元住民の参加
- 地元住民がエコツーリズムに積極的に関わらなければ、地域社会に十分な利益が還元されない場合があります。
- 観光資源の保護
- 自然や文化が観光資源として消費されてしまわないよう、慎重な管理が求められます。
といった課題が存在しています。
エコツーリズム(エコツアーリズム、Ecotourism)は、自然環境や文化遺産を保護しながら、それらを楽しむことを目的とした持続可能な観光の形態です。
エコツーリズムは、環境保護、地域社会への貢献、そして観光客の教育を三つの柱を目的としています。
この概念は、自然環境への負荷を最小限に抑えつつ、その美しさや生態系の多様性を体験することに重点を置いている活動です。
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