皆さんの愛猫は健康でしょうか?
人間だけでなく猫は健康だと思っていても年齢とともに病気や怪我をしやすくなっていきます。
その中でも膀胱炎や尿路結石症などの「下部尿路疾患」に猫はとてもなりやすい病気の一つです。
そんな「下部尿路疾患」は食事療法が治療の第一選択肢として挙げられます。
治すことができる療法食のキャットフードを6つ絞ってご紹介します。
下部尿路疾患を改善することのできるキャットフード7選
キャットフードには、大きく分けるとウェットとドライの2種類あります。
どちらのタイプでも下部尿路疾患を治すことのできるキャットフードがあります。
順番にご紹介していきますので、あなたの愛猫に合ったものを試してみてくださいね。
下部尿路疾患を改善できるウェットフード3選
まずはウェットフードからご紹介します。
①ロイヤルカナン ユリナリーS/O ウェット
まずは『ロイヤルカナンユリナリーS/O ウェット』になります。
ストルバイトやシュウ酸カルシウムが生成されにくくなるようにミネラル成分やマグネシウム含有量が調整されています。
RSSを意識していたり、健康的な尿量維持のため、栄養バランスが調整させています。
他にも下部尿路疾患で肥満気味猫用のユリナリーS/Oライトもありますよ。
対象年齢 | 1〜7歳 |
生産国 | オーストリア |
原材料 | 肉類(鶏、豚)、加水分解鶏レバー、セルロース、コーンスターチ、コーングルテン、魚油(EPA、DHA源)、調味料(アミノ酸類)、小麦タンパク、コーンフラワー、糖類、サンフラワーオイル、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(グリシン、タウリン、メチオニン)、増粘安定剤(増粘多糖類)、ミネラル類(Cl、Na、K、Ca、P、Zn、Fe、Cu、Mn、I)、ビタミン類(コリン、D3、E、B1、ナイアシン、B2、パントテン酸カルシウム、B6、葉酸、ビオチン、B12) |
成分 | たんぱく質 8.0 %以上、脂質 1.5 %以上、粗繊維 1.9 %以下、灰分 2.2 %以下、水分 83.0 %以下、食物繊維 1.2 %、ビタミン(1kg中)、A 29,000 IU/kg、D3 250 IU/kg、E 99 mg/kg |
カロリー | 90 kcal/100g |
②ヒルズ プリスクリプション ダイエットc/dマルチケア ウェット
次は『ヒルズプリスクリプションダイエットc/dマルチケア』です。
ヒルズプリスクリプションダイエットc/dマルチケアの中でも尿ケアというものが「下部尿路疾患」に対して効果的ですよ。
また、『シーチキン』と『チキンと野菜のシチュー』といった種類を選べるのもいい点ですね。
下部尿路疾患で最も多い特発性膀胱炎再発時の89%のケアに役立つことが科学的に証明された栄養食品でもあります。
ペットに取って4つのメリットがあります。
- ストルバイト尿石溶解時の管理に、最短7日間(平均27日間)で役立つことが科学的に証明されています
- ストルバイト尿石、シュウ酸カルシウム尿石形成抑制に配慮しています
- 長期給与により下部尿路疾患の兆候のある猫をサポートします
- S+OXSHIELD : ミネラルのバランスを調整し、ストルバイト(S)とシュウ酸カルシウム尿石(OX)の形成に配慮します。
対象年齢 | 成猫、高齢猫 |
生産国 | アメリカ |
原材料 | ポーク、チキン、小麦グルテン、米、コーンスターチ、ニンジン、チキンエキス、動物性油脂、魚油、植物性油脂、ホウレンソウ、加水分解ミルクプロテイン、ミネラル類(カルシウム、リン、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、亜鉛、イオウ、ヨウ素)、増粘多糖類、ビタミン類(B1、B2、B6、B12、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン、トリプトファン) |
成分 | たんぱく質41.7 %、脂質18.9 %、炭水化物(NFE)32.7 %、粗繊維0.7 %、灰分5.9 %、カルシウム0.81 %、リン0.68 %、カリウム0.92 %、ナトリウム0.38 %、マグネシウム0.057 %、タウリン0.42 %、ビタミンA124242IU/kg、ビタミンC18 ppm、ビタミンD1355 IU/kg、ビタミンE856 IU/kg、オメガ‐3脂肪酸0.84 %、オメガ‐6脂肪酸3.61 %、ベータカロテン11.91 ppm |
糖質 | 約32.7% |
カロリー | 69kcal/缶 |
③アモニンダ インテグラプロテクト PHケア ウェット
ウエットタイプの最後が『アニモンダ インテグラプロテクト PHケア ウェット』です。
アニモンダインテグラプロテクトPHケアウェットの特徴は、上の2つとは違い、ストルバイトが原因用のフードとシュウ酸カルシウムが原因用のフードの2種類があること特徴です。
ストルバイトが原因で「下部尿路疾患」になる場合にはpH6.8以上にすることでリスクが増え、シュウ酸カルシウムが原因の場合はpH6.4以下にすることリスクが増えます。
そのため、アモニンダはpHを調整するため、2種類のフードがあります。
また、子牛、牛、鴨、鶏が原材料として使われているものがあるのでアレルギーがある子や好き嫌いが多い子にも対応しやすくなっています。
対象年齢 | 全年齢 |
生産国 | ドイツ |
原材料 | 肉類(子牛、鶏、豚、牛)、野菜(ポテト)、油脂類(キャノーラ油)、ミネラル類、野菜副産物、dl-メチオニン、硫酸カルシウム、ビタミンD3 |
成分 | タンパク質 9.5 %、脂肪分 6.5 %、粗繊維 0.6 %、粗灰分 1.4 %、水分 80 %、カルシウム 0.19 %、リン 0.17 %、ナトリウム 0.18 %、マグネシウム 0.013%、カリウム 0.25 %、塩化物 0.18 %、硫黄 0.19 %、タウリン 0.75 g/kg |
穀物 | 無配合(グレインフリー) |
糖質 | 約2% |
カロリー | 100kcal/缶 |
その他 | 着色料・防腐剤不使用 |
ドライフード3選
次はドライフードをご紹介します。
①ロイヤルカナン ユリナリーS/O ドライ
最初は「ロイヤルカナンユリナリーS/Oドライ」です。
こちらも、ウエットのロイヤルカナンと同じで「ライト」とついているものは肥満気味の子にも対応していたり、「オルファクトリー」と記載があるものは香りにこだわっていて、食べず嫌いな猫のために、食欲をそそる香りにしているものがあります。
療法食は食いつきが悪いと言われることがあるので、「オルファクトリー」をおすすめします。
対象年齢 | 全年齢 |
生産国 | 韓国 |
原材料 | 米、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、肉類(鶏、七面鳥、ダック)、コーンフラワー、動物性油脂、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、植物性繊維、コーングルテン、魚油、大豆油、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、小麦粉、アミノ酸類(DL-メチオニン、L-リジン、タウリン)、ミネラル類(Cl、Na、K、Ca、P、Zn、Mn、Fe、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、A、ナイアシン、ビオチン、葉酸、B2、パントテン酸カルシウム、B6、B1、D3、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス) |
成分 | たんぱく質32.5 %以上、脂質13.0 %以上、粗繊維3.9 %以下、灰分9.8 %以下、水分6.5 %以下、食物繊維6.9 %、ビタミン(1kg中)A 24,000IU/kg、ビタミン(1kg中)D3 800IU/kg、ビタミン(1kg中)E 490mg/kg |
糖質 | 約34.3% |
カロリー | 387kcal(100gあたり) |
②ヒルズ プリスクリプション・ダイエット c/d シーディー マルチケア ドライ
次は『c/d シーディー マルチケア チキン 猫用 療法食 キャットフード ドライ(2kg)【ヒルズ プリスクリプション・ダイエット】』です。
こちらもウエットのものと同じで、ストルバイトとシュウ酸カルシウムが原因のものに両方に効果があります。
また、療法食は期限以上を与えることはNGとされていますが、『c/d シーディー マルチケア コンフォート チキン 猫 療法食 キャットドライ(2kg)【ヒルズ プリスクリプション・ダイエット】』は成猫への長期給与に適していることも特徴の一つです。
対象年齢 | 成猫、高齢猫 |
生産国 | チェコ |
原材料 | 米、トリ肉(チキン、ターキー)、小麦、コーングルテン、動物性油脂、植物性油脂、ポークエキス、魚油、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、イオウ、ヨウ素)、乳酸、アミノ酸類(タウリン、トリプトファン、メチオニン、リジン)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、クエン酸カリウム、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物) |
成分 | たんぱく質33.9%、脂質16.1%、炭水化物(NFE)43.7 %、粗繊維1%、灰分5.4%、カルシウム0.79%、リン0.68%、カリウム0.68%、ナトリウム0.37%、マグネシウム0.072%、タウリン0.25%、ビタミンA 6353 IU/kg、ビタミンC 0 ppm、ビタミンD 675 IU/kg、ビタミンE 684 IU/kg、オメガ‐3脂肪酸 0.75%、オメガ‐6脂肪酸 3.41%、ベータカロテン0.85ppm |
糖質 | 約43.7% |
カロリー | 205kcal(100gあたり) |
③ベッツワンベテリナリー pHケア
最後は『ベッツワンベテリナリー pHケア』です。
こちらもシュウ酸カルシウムとストルバイト両方に配慮されたドライフードになります。
また、『ベッツワンベテリナリー pHケアライト』はカロリーが調整されており、肥満が気になる子にもおすすめですよ。
対象年齢 | 成猫 |
生産国 | タイ |
原材料 | ジャスミンライス、コーンフラワー、鶏肉、油脂類(動物性油脂(鶏)、魚油、大豆油)、小麦タンパク質分離物(消化率90%以上)、コーングルテンミール、フィッシュミール、加水分解動物性タンパク(鶏肉)、ビタミン類(A、コリン、 D3、E、C、ナイアシン、B2、パントテン酸カルシウム、B1、B6、葉酸、ビオチン、B12)、ミネラル類(Cl、Na、K、 Ca、P、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、酵母エキス、フラクトオリゴ糖、アミノ酸(DL-メチオニン、タウリン)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、植物性繊維(セルロース繊維)、卵粉、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)、保存料(ソルビン酸カリウム) |
成分 | たんぱく質:32.0%以上、粗脂肪:13.0%以上、粗繊維:3.7%以下、粗灰分:9.7%以下、水分:6.5%以下 |
糖質 | 約35.1% |
カロリー | 377kcal(100gあたり) |
個人的には「下部尿路疾患」の猫ちゃんには、経験上食いつきも良くや水分が多いのでウェットをおすすめします。
下部尿路疾患を治すためのキャットフードを選ぶ時の注意点
療法食を選ぶ時には注意点がいくつかありますのでお伝えしていきますね。
療法食を選ぶ
下部尿路疾患を治すためには療法食を与える必要性があります。
療法食以外にも予防に配慮されたキャットフードもあるので、治療を目的としている場合には予防食を買わないようにしましょう。
獣医師に相談してから購入する
まず療法食を愛猫に食べさせる時には、獣医師からの診断が必ず必要になります。
素人判断で、診察して療法食を与えてしまうと逆に体調が悪くなってしまうため、獣医師から診断を受けしっかりとした説明をしてもらってから与えるようにしましょう。
もし気になる症状がある場合に、すぐに獣医師に診てもらうことが出来ない場合には『予防食』を与えるようにしましょう。
フードのミネラル配合が調整されているもの
結石はマグネシウムやカルシウムなどのミネラルのバランスが崩れることにより生成されます。
そのため、尿路結石症における療法食は尿石ができないようにするために、ミネラルの調整がされていることが前提となります。
PHが調整されているもの
結石には2種類があります。
尿のpHがアルカリに偏ることでできるストルバイト、反対に酸性に偏ることで作られるシュウ酸カルシウムがあります。
そのため、尿のphを中性に保つことができれば結石が出来にくくなるため、療法食は尿が中性に調整されるようにしているものを選びましょう。
以上が療法食を選ぶ時の注意点になります。
他にも愛猫の病気がストレスによるものであれば、ストレスケアに配慮された、ストレスを和らげる効果の成分が配合されたものを選んだり、水分をあまり取らない子であればウェットを選んで水分を多めに取ってもらうようにしましょう。
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