あなたは『コガシラネズミイルカ』といういるかをご存知でしょうか?
このイルカ、パンダみたいでとても可愛いのですが、現在(2022年の段階で)10頭以下しかいないと言われている本当に絶滅寸前のイルカなのです。
今回はこの『コガシラネズミイルカ』についてお伝えします。
地球上で最も絶滅危機に瀕した哺乳類の生態!コガシラネズミイルカとは?
コガシラネズミイルカは別名『ヴァキータ(水の牛)』と呼ばれている、体長1.5m、体重43kgほどの平均身長より少し小さいくらいの小型のイルカの仲間です。
絶滅危惧種の中でもCRに分類されており、絶滅が最も危険な状況と判断されています。
見た目は、目の周りが黒くなっていて、パンダのような可愛らしい見た目をしています。
生息地もカリフォルニア湾の限られた場所にのみに生息しています。
このイルカは少数で活動しており、1つのコロニーが10頭ほどで形成されています。
コガシラネズミイルカが絶滅の危機に瀕している背景
コガシラネズミイルカが近年急激に数を減らしています。
1993年には300〜400頭確認されていましたが、
2015年には60頭ほどになり、2022年の調査では十数頭ほどに数を減らしていることが確認されています。
そんなコガシラネズミイルカがここまで急激に数を減らした最も大きな原因は違法漁業によるものです。
この海域には、フカヒレやアワビなどの高級食材よりも高価な「トトアバ」という魚が生息していることで知られています。
トトアバの漁は法律で禁止されていますが、この魚を狙った密猟により、コガシラネズミイルカが巻き添えとなるケースが増えていることが最も大きな要因と考えらています。
他にも農薬などのによる海洋汚染も大きな原因といわれています。
コガシラネズミイルカの保護活動の状況
コガシラネズミイルカの現在の保護状況はどのようになっているのでしょうか?
- 保護区の設置と拡大
- メキシコ政府は、ヴァキータの生息域であるカリフォルニア湾北部に保護区を設置し、漁業活動を規制しています。
2015年には、この保護区が拡大され、ヴァキータの生息域全体がカバーされるようになりました。
- メキシコ政府は、ヴァキータの生息域であるカリフォルニア湾北部に保護区を設置し、漁業活動を規制しています。
- 漁業規制と取締りの強化:
- ヴァキータの主な脅威である違法漁業を取り締まるために、メキシコ政府は漁網の使用を禁止し、違法漁業者に対する罰則を強化しました。
また、国際的な支援を受けて、違法漁業の監視や取り締まりが強化されています。
- ヴァキータの主な脅威である違法漁業を取り締まるために、メキシコ政府は漁網の使用を禁止し、違法漁業者に対する罰則を強化しました。
- トトアバ密漁との闘い:
- トトアバの密漁は、ヴァキータの個体数減少の主要な原因です。
トトアバの浮き袋は中国市場で高値で取引されており、その漁網にヴァキータが捕まり、窒息死するケースが後を絶ちません。
この問題を解決するために、トトアバの違法取引を取り締まる国際的な連携が進められています。
- トトアバの密漁は、ヴァキータの個体数減少の主要な原因です。
- 代替漁法の導入:
- 地元の漁師がヴァキータに影響を与えない漁法に移行するよう、代替漁法の導入が奨励されています。
これには、ヴァキータを捕まえないように設計された新しいタイプの漁網の提供や、持続可能な漁業への転換支援が含まれています。
- 地元の漁師がヴァキータに影響を与えない漁法に移行するよう、代替漁法の導入が奨励されています。
- 国際的な支援と啓発活動:
- WWF(世界自然保護基金)やCIRVA(国際ヴァキータ回復委員会)などの国際機関が、ヴァキータの保護活動に協力しています。
これらの機関は、メキシコ政府と連携し、資金提供や技術支援を行っています。
また、ヴァキータの危機的状況を広く伝えるための啓発キャンペーンも行われています。
- WWF(世界自然保護基金)やCIRVA(国際ヴァキータ回復委員会)などの国際機関が、ヴァキータの保護活動に協力しています。
考えてみよう!私たちに何ができるのだろう?
そんなコガシラネズミイルカを守っていくためになにができるのでしょうか?
- 啓発活動に参加する
- 情報を広める
コガシラネズミイルカの現状を友人や家族、SNSを通じて広めることは、保護活動への関心を高める第一歩です。
多くの人が問題を知ることで、より大きな支援が集まる可能性があります。
他にも自然保護や動物の保護活動に参加するのも一つの方法ですね。
- 情報を広める
- 寄付をする
- 保護団体への寄付
WWF(世界自然保護基金)やSea Shepherd、The Ocean Fondationなど、ヴァキータ保護に取り組んでいる団体に寄付をすることで、現地での保護活動や違法漁業の取り締まりに直接的な支援ができます。
- 保護団体への寄付
- エコツーリズムを支援する
- 持続可能な観光を選ぶ
メキシコのカリフォルニア湾地域に行く場合は、コガシラネズミイルカの生息地を保護するエコツーリズムを支援することができます。
これにより、地元経済をサポートしつつ、環境保護にも貢献できます。 - 責任ある消費を心がける
ヴァキータの生息地に影響を与えない製品やサービスを選ぶことで、間接的に彼らを守ることができます。
- 持続可能な観光を選ぶ
- 環境に優しい生活を送る
- プラスチックの削減
海洋汚染を減らすために、プラスチック製品の使用を減らし、リサイクルを徹底することが、ヴァキータの生息環境保護に貢献します。 - サステイナブルな選択をする
環境に優しい製品を選び、持続可能な漁業や農業を支援することで、自然環境全体の保護につながります。
- プラスチックの削減
- 署名活動に参加する
- オンライン署名を通じたアクション
多くの保護団体がヴァキータ保護を求める署名活動を展開しています。これに署名することで、政策変更や国際的な圧力を促す力となります。
- オンライン署名を通じたアクション
- 教育と学びを続ける
- 学び続ける
ヴァキータやその他の絶滅危惧種に関する知識を深め、それを他者と共有することで、保護活動の意識を高めることができます。 - 子供たちに教える
次世代にヴァキータや他の生物の重要性を教え、自然保護の意識を育てることは、長期的な保護にとって非常に重要です。
- 学び続ける
今回はここまで!
正直コガシラネズミイルカはもうすぐ絶滅してしまうでしょう。
絶滅の背景にある、海洋汚染や密漁がなくなったとしてももう10頭以下になってしまっていると、近親交配による遺伝子劣化も引き起こされてしまいます。
そのため、数多くの団体が回復にむけて働いていますが、私の子供やその子供たちがコガシラネズミを見ることはもうできないでしょう。
他にも世界各国には絶滅の危機に瀕している動植物たちがたくさんいます。
他の動植物たちは次世代に生き残っていけれるようにあなたも環境の保護に目を向けてみてはいかがでしょうか?
ほかにもInstagramやYoutubeでの発信も行なっています。
よければチャンネル登録やフォローをよろしくお願いします。
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